朝起きて鏡を見たら顔がパンパン、夕方になると顔色がどんよりくすんで見える…そんな経験はありませんか?クリニックでも「マッサージって本当に効果あるの?」「やり方がわからなくて怖い」という声をよくいただきます。
今回は、血行促進とむくみ・くすみの関係、そして自宅でできるマッサージ法についてお伝えしていきますね。
むくみ・くすみの原因は「血流」と「リンパ」にあるかもしれません
まず、なぜ顔がむくんだりくすんで見えたりするのか、少し整理してみましょう。
むくみは、皮膚の下に余分な水分や老廃物が溜まっている状態とされています。一方、くすみは血行不良によって肌に十分な酸素や栄養が届かず、透明感が失われることが原因の一つと言われています。どちらも「巡りの悪さ」が関係している可能性があるんですね。
2019年に発表された研究では、顔面へのマッサージが皮膚の血流を有意に増加させることが報告されています。この研究では、5分間のマッサージで血流が約25%増加したというデータが示されました。ただし、この研究は健康な成人女性を対象にしたもので、年齢や肌質によって効果には個人差があると考えられます。
私自身もヨガをしていて実感しているのですが、体を動かした後は顔色が明るく見えることが多いんです。これも血流が良くなっていることと関係があるのかもしれません。
マッサージで気をつけたい「摩擦」の問題
ここで一つ、正直なところをお話しさせてください。マッサージには良い面もあれば、やり方を間違えると逆効果になるリスクもあります。
実は20代の頃、私自身がマッサージのやりすぎで頬に赤みが出てしまったことがあるんです。力を入れすぎていたことと、オイルなしで直接肌をこすっていたのが原因でした。やめたら2週間ほどで落ち着きましたが、摩擦の怖さを身をもって経験しました。
マッサージで大切なのは、必ず滑りの良いオイルやクリームを使うこと、そして力を入れすぎないことです。「気持ちいい」と感じる程度の圧で十分とされています。ゴシゴシこするのは絶対NGだと思っています。
自宅でできる血行促進マッサージの方法
では、具体的なマッサージ法をご紹介しますね。無理なく続けることが大切なので、まずは朝か夜のスキンケア時に取り入れてみてください。
準備するもの
- フェイスオイルまたは乳液・クリーム(滑りが良くなる量)
- 清潔な手
基本の流れ(所要時間:約3〜5分)
①額から始める
眉の上に指の腹を置き、こめかみに向かってゆっくり滑らせます。3〜5回繰り返してください。額は意外と凝りやすい部分なので、優しくほぐすイメージで行うといいですね。
②目の周り
目の周りの皮膚はとても薄いので、薬指を使って軽くタッチする程度にします。目頭から目の下を通って目尻へ、そこから眉の下を通って目頭に戻る円を描きます。力はほとんど入れず、触れているかな?というくらいで大丈夫です。
③頬からフェイスライン
小鼻の横から耳の前に向かって、手のひら全体で優しく引き上げるように滑らせます。ここがむくみを感じやすい部分という方も多いですね。5回ほど繰り返します。
④首のリンパを流す
最後に、耳の下から鎖骨に向かって手のひらで撫でおろします。リンパ(老廃物を運ぶ管のようなもの)は鎖骨のあたりで静脈と合流するので、ここまで流してあげるのがポイントとされています。
頻度について
毎日行う必要はありません。2021年の研究では、週に2〜3回のフェイスマッサージでも継続することで肌の弾力性に改善が見られたと報告されています。ただし、この研究は8週間継続した場合の結果であり、短期間で劇的な変化を期待するのは難しいかもしれません。
看護師として日々患者さんと接していて感じるのですが、正しいケアより継続できるケアの方が結果が出やすいんです。週1の完璧なケアより、毎日の80点ケアが勝ることが多いように思います。
マッサージ以外でできる血行促進のヒント
マッサージだけに頼るのではなく、生活習慣全体で巡りを良くする工夫も取り入れてみてください。
- 入浴:シャワーだけでなく、38〜40℃のお湯に10分程度つかると全身の血流が良くなると言われています
- 適度な運動:激しい運動でなくても、ストレッチやウォーキングで十分です
- 睡眠:寝不足はむくみの原因になりやすいので、できれば7時間程度を目安に
- 塩分・アルコールの摂りすぎに注意:翌朝のむくみに直結しやすいです
ちなみに、寝る直前のスマホは肌の大敵だと思っています。ブルーライトと睡眠の質低下で、肌のコンディションが崩れやすくなるという話もありますので、少し意識してみてもいいかもしれません。
まとめ
血行促進マッサージは、正しく行えばむくみやくすみの改善に役立つ可能性があります。ただ、効果には個人差があり、一度やっただけで劇的に変わるものではないと思っています。
大切なのは、摩擦を避けること、力を入れすぎないこと、そして無理なく続けること。肌本来の力を引き出すためには、焦らず自分のペースで取り組んでみてくださいね。
もしマッサージを続けても改善が見られない場合や、赤み・かゆみなどのトラブルが出た場合は、無理に続けず皮膚科を受診することをおすすめします。自分の肌の声を聞きながら、心地よいケアを見つけていただけたら嬉しいです。