ニキビの種類と原因を見極める!タイプ別の正しいケア方法を解説

ライター:田中 美咲

クリニック勤務時代、「ニキビが治らない」と相談に来た方の肌を見せてもらうと、実は毛嚢炎(毛穴の細菌感染)だったというケースが何度もありました。見た目が似ているので、自己判断でニキビケアを続けても改善しないどころか悪化してしまう。この経験から、まず「自分のニキビがどのタイプか」を正しく知ることが、ケアの第一歩だと実感しています。

ニキビには4つのタイプがある

ニキビは進行段階によって、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビの4つに分かれます。それぞれ毛穴の中で起きていることが違うので、当然ケアの方法も変わってきますね。

白ニキビ(閉鎖面皰)は、毛穴に皮脂や古い角質が詰まった初期段階。肌表面がぷくっと白く盛り上がっているのが特徴です。この段階では炎症は起きていないので、正しいケアをすれば比較的早く改善しやすいタイプですね。

黒ニキビ(開放面皰)は、詰まった皮脂が空気に触れて酸化し、黒く見える状態。鼻や頬に多く、「いちご鼻」と呼ばれることもあります。

赤ニキビになると、毛穴の中でアクネ菌が増殖して炎症が起きています。触ると痛みがあり、放置すると跡が残りやすくなるので注意が必要です。

黄ニキビは炎症がさらに進み、膿がたまった状態。ここまで進行すると自己ケアだけでは難しく、皮膚科を受診することをおすすめしています。

タイプ別・ニキビの原因を知る

現場で見ていると、白ニキビや黒ニキビで悩む方の多くは、洗顔のしすぎが原因になっていることがあります。先日も「朝晩しっかり洗っているのにニキビが減らない」と相談に来た方がいて、詳しく聞くと1日3回洗顔していたんですね。洗いすぎると肌が乾燥を感じて、かえって皮脂を過剰に分泌してしまう。洗顔は1日2回までが基本だと思っています。

赤ニキビや黄ニキビの場合は、炎症を悪化させる行動が問題になることが多いです。気になって触ってしまう、潰してしまう、メイクで隠そうと厚塗りする。こうした行動が雑菌を増やし、炎症を長引かせてしまいます。

また、ニキビ跡の色素沈着や傷跡がある方の中には、無意識に肌をいじる習慣がついてしまっているケースもあります。2021年の研究では、ニキビによる色素沈着や傷跡がある若年層において、皮膚をいじる行為(エクスコリエーション)の頻度が調査されています。ただしこの研究は特定の対象者を調べたもので、すべてのニキビ患者に当てはまるわけではありません。でも正直なところ、クリニックでも「気づいたら触っていた」という方は本当に多かったですね。

タイプ別の正しいケア方法

白ニキビ・黒ニキビのケア

炎症が起きていない段階なので、毛穴の詰まりを優しく取り除くケアが中心になります。AHA(グリコール酸など)やBHA(サリチル酸)配合の洗顔料や化粧水を週2〜3回取り入れてみてください。ただし、毎日使うと刺激が強すぎることがあるので、肌の様子を見ながら調整することが大切です。

高価なピーリング剤を買わなくても、正しい洗顔と保湿を続けるだけで改善する方も多いです。化粧水をパシャパシャたくさんつければいいわけではなく、適量を丁寧になじませる方が効果的ですね。

赤ニキビのケア

炎症を抑えることが最優先。抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウムなど)配合のスキンケアを選んでみてください。そして何より、触らないこと。これが一番難しくて一番大切です。

洗顔後にタオルでゴシゴシ拭くのも避けてください。優しく押さえるように水分を取るだけで、摩擦による刺激をかなり減らせます。

黄ニキビのケア

ここまで進行したら、セルフケアだけで対処しようとしないでほしいです。無理に潰すと跡が残りやすく、周囲に炎症が広がることもあります。皮膚科で適切な処置を受けることで、治りも早く、跡も残りにくくなります。

ケアを続けるうえで気をつけたいこと

ニキビケアで見落としがちなのが、紫外線対策です。日焼け止めは季節問わず毎日必須。ニキビ跡の色素沈着を防ぐためにも、これだけは妥協しないでほしいですね。「ニキビがあるから日焼け止めを塗りたくない」という方もいますが、ノンコメドジェニック(毛穴を詰まらせにくい処方)のものを選べば大丈夫です。

あと、寝る直前のスマホも肌の大敵だと思っています。ブルーライトの影響もありますが、それ以上に睡眠の質が下がることで肌の回復力が落ちてしまう。10人中7〜8人くらいは寝る直前までスマホを見ていると聞きますが、せめて30分前にはやめてみてください。

まとめ

ニキビは「とりあえずニキビ用」のケアをすれば治るわけではなく、自分のニキビがどのタイプかを見極めることがスタートラインです。白・黒ニキビなら毛穴ケア、赤ニキビなら抗炎症と触らないこと、黄ニキビなら皮膚科受診。シンプルですが、これを間違えると遠回りになってしまいます。

スキンケアの効果は個人差が大きく、研究結果がそのまま自分に当てはまるとは限りません。だからこそ、自分の肌で試して確認すること、そして改善しないときは早めに専門家に相談することが大切だと思っています。高価な化粧品より、正しい判断と継続できるシンプルなケアが、結局は一番の近道ですね。

参考文献

本記事は以下の研究・論文を参照して作成しました。

  1. Ekore RI et al. (2021)
    Excoriation (skin-picking) disorder among adolescents and young adults with acne-induced postinflammatory hyperpigmentation and scars..
    Int J Dermatol. [PubMed]

※ 本記事は医療アドバイスを提供するものではありません。健康に関する判断は医療専門家にご相談ください。

田中 美咲

美容皮膚科クリニックに7年間勤務した後、現在は美容・スキンケア専門ライターとして活動。クリニックでの現場経験をもとに、科学的根拠に基づいたスキンケア情報を発信しています。自身も20代の頃から敏感肌に悩んだ経験から、「続けられるシンプルなケア」を大切にしています。

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