ニキビの種類と原因を知れば対策が変わる|タイプ別ケア方法を元美容皮膚科スタッフが解説

ライター:田中 美咲

「しっかりケアしているのに、なぜかニキビが治らない」——クリニック勤務時代、こうした相談を本当によく受けました。詳しく話を聞いてみると、ニキビの種類に合っていないケアをしていたケースが少なくなかったんです。今回は、ニキビのタイプごとの原因と、それぞれに合ったケア方法についてお伝えしていきますね。

ニキビには4つのタイプがある

ニキビと一口に言っても、実は進行段階によって4つのタイプに分けられます。それぞれ見た目も原因も違うので、まずは自分のニキビがどのタイプなのかを知ることが大切です。

白ニキビ(コメド)

毛穴に皮脂や角質が詰まった初期段階のニキビです。ぷっくりと小さく盛り上がっていて、炎症は起きていません。この段階で適切にケアできれば、悪化を防ぎやすいですね。

黒ニキビ

白ニキビの毛穴が開き、詰まった皮脂が空気に触れて酸化したものです。黒い点のように見えるので気になって触りたくなりますが、無理に押し出すと炎症のもとになることがあります。

赤ニキビ

アクネ菌が増殖して炎症を起こした状態です。痛みや腫れを伴うことが多く、現場で見ていると「早く治したい」と焦ってケアをやりすぎてしまう方が多い印象でした。でも正直なところ、この段階では触らないことが一番の近道だったりします。

黄ニキビ(膿ニキビ)

赤ニキビがさらに悪化し、膿がたまった状態です。自己流で潰してしまうと跡が残りやすく、ニキビ跡の色素沈着や瘢痕(はんこん=傷跡のような凹み)につながることも。2021年の国際皮膚科学誌の研究では、ニキビによる炎症後色素沈着や瘢痕がある若者のうち、約3人に1人が皮膚をいじる行動を繰り返していたと報告されています。ただし、この研究はアフリカ系の若年層が対象で、日本人の肌質や生活環境とは異なる点もあるので、参考程度に留めておくのがよいかもしれません。

タイプ別|ニキビのケア方法

ニキビのタイプがわかったら、次はそれぞれに合ったケアを選んでいきましょう。私が実践的だと思うポイントをお伝えしますね。

白ニキビ・黒ニキビのケア

この段階では、毛穴の詰まりを優しくオフすることがポイントです。週1〜2回の酵素洗顔やクレイ(泥)パックが効果的という方もいます。ただし、やりすぎは禁物。洗顔は1日2回までが基本で、洗いすぎると必要な皮脂まで取り除いてしまい、かえって皮脂分泌が増えることがあります。

私自身、20代前半に敏感肌で悩んでいた頃、洗顔を1日3回していた時期がありました。でも肌荒れが治らず、思い切ってシンプルなケアに戻したら1週間で落ち着いたんです。この経験から「引き算のケア」の大切さを実感しています。

赤ニキビのケア

炎症が起きているので、刺激を与えないことが最優先です。スクラブやピーリングは避け、低刺激の洗顔料で優しく洗ってください。洗顔後にタオルでゴシゴシ拭くのは絶対NG。優しく押さえるように水分を取るだけで十分です。

スキンケアは、抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウムなど)が入った化粧水を選ぶとよいですね。化粧水をパシャパシャたくさんつければいいわけではなく、適量を手のひらで温めてから丁寧になじませる方が効果的です。

黄ニキビのケア

膿がたまった状態は、正直セルフケアだけで対処するのが難しい段階です。無理に潰すと跡が残りやすいので、できれば皮膚科を受診することをおすすめします。クリニック勤務時代、「もっと早く来ればよかった」とおっしゃる方が本当に多かったんです。

ニキビを悪化させるNG習慣

せっかくケアをしていても、日常の習慣がニキビを悪化させていることがあります。現場で多く見かけたNG習慣をいくつか挙げますね。

  • 寝る直前のスマホ:ブルーライトと睡眠の質低下でニキビが増えやすくなります。私自身、ヨガを始めて睡眠の質が上がってから肌の調子が安定したので、内側からのケアの重要性を実感しています。
  • 朝のクレンジング:基本的に不要です。必要以上に皮脂を取り除くと乾燥が加速し、かえって皮脂分泌を促してしまうことがあります。
  • 日焼け止めを塗らない:紫外線はニキビ跡の色素沈着を悪化させます。季節問わず毎日塗ることをおすすめします。これだけは妥協しないでほしいですね。

まとめ

ニキビのタイプによって原因もケア方法も変わります。白・黒ニキビは毛穴ケアを、赤ニキビは刺激を避けることを、黄ニキビは早めの受診を——というのが基本的な考え方です。

ただ、研究データはあくまで参考であって、対象者の年齢・体質・生活環境が違えば結果も変わります。高価な化粧品より、正しい順番と量が大事ですし、継続できるシンプルなケアが結局は一番強いと思っています。自分の肌と向き合いながら、少しずつ合う方法を見つけていってくださいね。

参考文献

本記事は以下の研究・論文を参照して作成しました。

  1. Ekore RI et al. (2021)
    Excoriation (skin-picking) disorder among adolescents and young adults with acne-induced postinflammatory hyperpigmentation and scars..
    Int J Dermatol. [PubMed]

※ 本記事は医療アドバイスを提供するものではありません。健康に関する判断は医療専門家にご相談ください。

田中 美咲

美容皮膚科クリニックに7年間勤務した後、現在は美容・スキンケア専門ライターとして活動。クリニックでの現場経験をもとに、科学的根拠に基づいたスキンケア情報を発信しています。自身も20代の頃から敏感肌に悩んだ経験から、「続けられるシンプルなケア」を大切にしています。

Leave Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です